RAとしての具体的な役割や業務について教えてください
RAの業務は多岐にわたります。留学生来日時の空港ピックアップから始まり、入寮時の鍵の受け渡しや部屋の備品説明、ゴミ出しの方法など、留学生たちが日本での生活をスムーズに始められるようサポートをします。
学期が始まる前に市役所で手続きをしたり、スマホのSIMカードを一緒に買いに行ったりもします。
留学生の中には日本語が上手に話せる学生もいれば、英語でなければコミュニケーションが難しい学生もいます。
RAも英語が得意なメンバーとそうでないけれど面倒見が良いメンバーなど、それぞれに個性があり、適材適所で留学生のサポートに当たっています。
RAは留学生との距離が近い一方、何か問題が発生したときは注意する立場に回らなければならいので、友人としての面とRAとしての面を使い分けるように心がけています。

経営学部 4年生 金本さん
RAをしていて、一番楽しいなと思う時はどんなときですか?
私は留学生(※正規留学生)としてRAをしています。RAをしていて一番楽しいのは、※交換留学生と一緒にフィールドトリップに行く時です。
交換留学生たちは一学期に一度、国際センターが実施するフィールドトリップに参加することができ、RAも彼らの引率でフィールドトリップに同行します。
フィールドトリップでは滋賀県や三重県、和歌山県など、関西の観光スポットを巡るのですが、移動中のバスの中でもさまざまな国から来た留学生たちと会話が弾み、いつも和やかな雰囲気で楽しい時間を過ごしています。
また、陶芸体験や忍者体験など、さまざまな日本文化を学ぶことができ、留学生の私にとってもすごく貴重な経験になっています。
※正規留学生…本学において、学位取得課程(学部や大学院)で学ぶ留学生
※交換留学生…本学の海外協定校から派遣される留学生で、半年または 1 年間、桃大で学ぶ留学生
社会学部 2年生 李さん
(正規留学生 国籍:中国)
留学生と一緒に行った楽しいイベントは何ですか?
たくさんあるのですが、一番はスポーツ交流会です。RAは留学生の日常生活のサポートだけではなく、留学生との交流イベントの企画・運営も行っています。
前回企画をしたスポーツ交流会では、バレーボールやドッジボール、しっぽ取り、リレーを行い留学生たちと一緒に盛り上がりました。
留学生とは日頃、寮内でよく顔を合わせるのですが、スポーツを一緒にする機会はなかなかありません。
スポーツ交流会で一緒に身体を動かすことで言語や文化の壁を超えて交流ができ、普段話す機会が少ない留学生ともスポーツを通じて自然と打ち解けられるので楽しいです。また、RAも留学生たちも、お互いに普段見ない一面を見ることができるので距離がぐっと近くなります。
他にもウェルカムパーティーやフェアウェルパーティーなど、いろいろなイベントを他のRAの仲間と一緒に企画することも楽しみの一つです。
国際教養学部 2年生 鈴木さん
RAとして大変なこと、苦労したことはありますか?
RAは留学生と同じ寮に住み、日常生活全般のサポートを行っています。普段はあまりありませんが、アクシデントやトラブルがあった時の対応も重要な業務の一つです。
留学生はまずRAを頼って連絡や相談に来ます。特に留学生が怪我をした時の対応は初動が肝心になり、慎重にかつ迅速に対応しなければなりません。RAは全員、着任時に大学の保健室が実施する緊急救助講習会を受講するので、その講習に基づいて初動対応を行います。
留学生の中には、まだ上手く日本語が話せない学生もいます。そのような学生を病院に連れて行き、留学生の症状を英語で聞き取り、日本語で病院の先生に伝えるのはなかなか大変です。
ただ、このような業務に携わることで、対応力や瞬時の判断力が鍛えられますし、普段使わない英語を調べるので英語力の向上にも繋がります。
国際教養学部 4年生 松本さん
異なる文化を持った留学生をサポートする際に、意識していることはありますか?
留学生をサポートする際に意識していることは「相手の立場に立って考える」ことです。私はRAをしていますが、同時に私自身も留学生(正規留学生)です。
同じ留学生という立場だからこそ、交換留学生が困っていることに対し日本人RAよりも正確に理解できると思います。私も留学生として来日した当初は分からないことが多く、不安な気持ちを抱えていました。
その経験から留学生の立場に立ってサポートし、彼らが困っている時には積極的に声をかけるよう心がけています。
日本語が苦手な留学生には英語で、ある程度日本語ができる留学生には日本語で、ベトナムから来た留学生にはベトナム語で対応をしています。
母語ではない言語でサポートに当たるのは難しい部分もありますが、留学生に寄り添いながらサポートすることを大切にしています。

国際教養学部 2年生 グエンさん
(正規留学生 国籍:ベトナム)
RAになって成長したと思うことはありますか?
RAになって一番成長したなと思うことは、英語を話すことに躊躇しなくなったことです。
以前から英語の勉強はしていたのですが、文法や単語などの勉強がメインになり、どちらかというとインプットばかりで実際に英語を使って話すことはありませんでした。海外はどこか遠い世界に感じていて、自分が外国人と話す姿を想像することすらできなかったです。
RAはアジア、ヨーロッパ、北米など世界各国・地域から来日する留学生と同じ寮に住み彼らをサポートするので、日常的に英語を使います。
寮の中は本当にグローバルな世界が広がっています。これまで英語は机に向かって学ぶものとうい認識でしたが、世界の人々とコミュニケーションを取るためのツールになり、世界がとても身近に感じられるようになりました。
国際教養学部 2年生 板谷さん
RAをやろうと思ったきっかけを教えてください
高校生のときに桃大のオープンキャンパスに参加し、RAのことを知りました。その時から大学に入ったらぜひRAをやってみたいと考えていました。
入学後は第二言語として韓国語を履修しており、語学学習のモチベーションを高めるためにも国内にいながら国際交流ができるRAに挑戦しました。
RAになる前は留学生とのコミュニケーションがうまく取れるか不安でしたが、実際にRAになってみると留学生たちはみんなフレンドリーで、想像していたよりもずっと話しやすかったです。
今はRAとしての活動を通じて、日常生活の中にグローバルな世界が広がっていることを実感しています。
また、先輩のRAもみんな優しく、相談すればすぐに助けてくれる頼もしい存在です。特に女性陣は仲が良く、よくカフェに行ったりしています。
RAになってまだ1ヶ月ですが今後はもっと頼りにされるRAを目指し、留学生に桃大に来てよかったと思ってもらえるよう全力でサポートをしていきたいです。

国際教養学部 2年生 藤澤さん
RAの活動を生かして、今後取り組みたいことや、やってみたいことはありますか?
私は今年の3月からRAをしています。RAになる前はBuddyなどで留学生とよく交流していたのですが、もっと深く交流したいと思うようになりRAになりました。
留学にも行きたかったのですが、半年や一年留学するとなると費用がかさみ、なかなか一歩を踏み出せませんでした。RAは国内にいながらも世界各国・地域から来日する留学生と関わる機会が多く、グローバルな環境で学べるので留学に匹敵する体験ができます。
RAでの経験は就職活動の際にもアピールポイントになり、私は面接時にRAの活動を企業の担当者様に評価され、内定をいただくことができました。
私は来年の3月に卒業予定ですが、社会人になっても英語の勉強は続けていきたいですし、RAの経験を生かして、将来は海外で働いてみたいとも考えています。

国際教養学部 4年生 生馬さん
RAのやりがいと、これからRAを目指す学生にメッセージをお願いします
交流イベントの企画や運営をしている時が一番やりがいを感じます。
自分たちが企画したイベントで留学生が楽しんでいるのを見ると嬉しいですし、参加した留学生から「めっちゃ楽しかったよ。ありがとう!」と言ってもらえたときは、頑張って企画して良かったなと思います。
もし国際交流をしてみたいとか、少しでも海外に興味がある人がいればRAをおすすめします。語学力に自信がなくても大丈夫です。RAはチームで業務に取り組むので、RAそれぞれの個性を生かしながら、お互いに苦手な分野をカバーし合っています。
ですので、英語ができないからといって諦めるのはもったいないです。
実際、私も最初は全く英語が話せませんでした。むしろ、RAに大切なのはチームワークや積極的に活動に参加する姿勢なので、もし大学生活を通して何かやり遂げたいという気持ちがあるなら、ぜひRAに挑戦してみてください。
国際教養学部 4年生 井上さん
《参考》
RA(レジデント・アシスタント)制度
RA(レジデント・アシスタント)とは、本学海外協定校から桃山学院大学に留学する交換留学生が滞在する学生マンションに居住し、RAの仲間と共に交換留学生の生活全般のサポートや交流イベントの企画・運営を行うスタッフです。